自らの視点を高め、サービスの品質を向上させよう
TDCソフトではUXデザイン関連の研修サービスを複数提供しているが、今回はその中から、ヒューリスティック評価研修を紹介する。
世の中には様々な製品が存在する。競合他社が複数いる中で、ユーザが使いやすいと感じるものを提供することができれば、他社との差別化が図られ、企業の評価・顧客ロイヤリティ向上が見込める。しかし、一部の製品では、作った後、ユーザから使いにくいと不満が出て後追いで手当てを行ったり、ユーザが使うことをやめて去ってしまうような、ユーザビリティ起因の負のスパイラルに陥っている。負のスパイラルを回避するため、専門家に設計や評価を依頼することもできるが、コスト面が心配される。ユーザビリティとは、単なる使いやすさではなく、使用可能性という意味をもっている。ユーザは、簡単かつ効率的に操作でき、満足度を得られることを求めている。
このユーザビリティに対する知識、設計・評価方法を正しく身に付け、計画的に作り込めるようになれば、自然とこの問題を回避できる。そういった想いを持って、TDCソフトでは「ヒューリスティック評価研修」を提供している。ヒューリスティック評価とは、専門家がユーザビリティの観点から製品を評価するものである。研修受講後、専門家同様のユーザビリティの評価ができるようになるだけではなく、受講者がユーザビリティの専門家としてユーザ目線で製品を作り、評価できるようになる、そういった研修を目指してコースの設計を行っている。
本研修のカリキュラムは、講義1時間、ワークショップ3時間の実践重視の内容となっている。
講義では、初学者でも理解・実践できるよう、評価の目的や、ユーザビリティの定義、ヒューリスティック評価の観点を一から学ぶ。その後、ヒューリスティック評価のやり方、よくある課題と対策を学ぶ内容となっている。ヒューリスティック評価の観点の講義では、知識のある方でも新たな気付きを得られるよう実例を多く取り入れた内容となっている。
ワークショップでは、講義で学んだヒューリスティック評価を実際のウェブサイトを用いて実践する。本番さながら少人数のグループに分かれて、計画→評価実施→まとめ→評価結果の報告までを実施する内容となっている。グループで実施することで、1人では難しい、新たな視点の気づきを得られると、毎回ご好評いただいている。
自身でヒューリスティック評価の観点を学んで実践してみようと思った場合、実際の評価をする際に、観点と具体的な問題点を紐づけるのが難しかったり、評価に時間がかかったりと、躓くことがあると思う。当研修では、初学者でも専門家と同様の評価が行えるよう、TDCソフトがこれまで様々な製品を評価してきた中から得た知見や観点を集約した、オリジナルチェック観点表を用いて評価を行う。
テスト中評価者が気になるところを見つけたら、観点表の対象画面、対象場所、問題点、観点No、ABC判定、頻度を入力することで、問題の重要度(CMS判定)を自動で算出してくれるものとなっている。過去の受講者の方からも、「誰でも使えそうなので研修に参加できなかったメンバにもぜひ広めたい」とのお言葉をいただいている。
ワークショップの最初のステップ、個人ワークでは、観点表を用いて個人毎にシステムの評価を実施する。ユーザビリティに問題がないか注意深くシステムを見つめる眼差しは、専門家が行うヒューリスティック評価同様、真剣そのもの。
2つめのステップ、グループワークでは各々が見つけた問題点をすり合わせながら、チームとして1つの報告資料にまとめていく。同じ問題点を見つけても、視点の角度(観点)や重要度の認識が違うため、お互いの意見をしっかりとすり合わせ、答えを出していく必要がある。グループワークでは、誰かが見つけた1箇所の問題点から波及した問題個所を他のメンバが見つけるといった、グループならではの効果がある。またワイワイとディスカッションする中で、「自分は当たり前だと思っていたが、言われると確かに問題だな」と新たな気付きを得るメンバが多く、実際のヒューリスティック評価でも、同様にチームで対応した方が良いという実感を得られるようになっている。
半日の研修ではあるが、自社に持ち帰って実践できそうだという手ごたえを感じる受講者の方が非常に多く、受講できなかったメンバにも受けさせたい、展開したいという声をいただいている。
受講者からのアンケート結果を一部紹介する。
TDCソフトで扱うUXデザイン関連の研修は、受講者=ユーザの声に耳を傾け、どの様にしたら受講者が、実践できるようになるか考え、カイゼンを続ける、まさに「UX(ユーザ体験)を意識した」研修となっている。TDCソフトでは、「ヒューリスティック評価」だけでなく、様々なUXデザイン関連研修を提供している。また、UXデザイン以外ではアジャイルやセキュリティ分野の研修もラインナップしている。
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